Question 2
(2)
「きみに10億円やるから、好きなように使ってみなさい」
そう言われたら、実は困ってしまう人がけっこう多いんじゃないだろうか。
家を買って、車を買って、海外旅行して……。そんなみみっちい(注1)ことを考えていたら、10億円は使い切れない。個人が10億円使うというのは、実は大変なことである。
「10億円あったら……」といつも考えながら、夢を描いてみたらどうだろう。
といっても、10億円を手にする(注2)など想像したこともないから、最初はリアリティー(注3)を感じないだろう。しかし、じっと考えていると、心の奥底にしまっていた<b>“①本当にやりたいこと”が見えてくるはずだ。</b>それがあなたの夢である。
「いくら夢を描いたところで、実際には10億円も稼げないんだから仕方ない」
あなたは、そう考えるだろうか。それは違う。たしかに10億円稼ぐのは不可能かもしれない。しかし、<b>②10億円の夢を描けば、10億円を手にすることは可能なのだ。</b>
それは、あなたの夢に賛同する(注4)人があらわれるからだ。夢に向かっていくあなたの真摯な(注5)姿勢に賛同して「お金を出そう」と言い出す人もいるかもしれない。「一緒にやろう」と協力を申し出る人もいるかもしれない。夢とは、そのぐらい価値があり、人を動かすことができるものなのだ。
大切なのは、10億円を稼ぐ人間になることではなく、10億円分の夢を描くこと。そしてその大きい夢に見合う(注6)だけの大きい人間になっておくことである。
(山本寛斎『熱き心―寛斎の熱血語10ヵ条』による)
(注1)みみっちい:ここでは、小さい
(注2)手にする:ここでは、自分のものにする
(注3)リアリティーを感じない:現実感がない
(注4)~に賛同する:ここでは、~を理解して賛成する
(注5)真摯な:まじめで一生懸命な
(注6)見合う:釣り合う
①【“本当にやりたいこと”が見えてくるはずだ】とあるが、どうすれば見えてくるか。
②【10億円の夢を描けば、10億円を手にすることは可能なのだ】とあるが、なぜか。
この文章で筆者が言いたいことは何か。